INFORMATION 2000年2月号

目 次


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雑 感
シリーズ ビッグバン
確定申告について 〜住宅ローン控除〜
シリーズ 『社長になろうと思ったとき!』
新春経済講演会開催
CUBIC無料お試しキャンペーン

雑 感

上 野 茂 樹

<小企業万歳>


 50歳という節目を迎えたせいか昨年頃から、高校、大学時代の友人に会うことが多くなった。一流企業に入ってバリバリやっているはずだったが、顔色がさえないし覇気がない。どうしたのかと聴くと、リストラの影響で早期退職して職探しだという。「おまえはいいよなあ」という言葉が必ず跳ね返ってくる。何がいいんだといささか不満であったが、最近やっと解ってきた。
 「寄らば大樹の陰」と、大きな組織に入ったはいいが、自己主張は出来ない。組織で動くから自分の意思を通すことも出来ない。最初は窮屈だったそうだ。それにも慣れやれやれと思っていたら、子会社出向。そこでは厄介者扱いされ、本社に戻れると思ったら、ポストが無い。泣く泣く退職ということのようだ。要するに自分の意思とは無関係に何事も決まっていく人生にご不満のようだ。
 でも30年も食べさせて貰ったではないか。我々小企業の人間は、始めからそんな保証はない。一年一年が勝負である。しかも常に自分で決断し、自分で責任をとる世界である。自分への評価は、会社の評価であり、会社への評価は、自分の評価でもある。こんな当たり前の生き方が羨ましいのかと思うと気の毒になってしまう。常に張りのある人生を演出してくれる小企業に万歳!

<講演会>


 1月22日の経済講演会は、大勢の皆様にご参加戴いた。澤上社長の迫力ある語りと内容に圧倒され、熱気むんむんの3時間。今回は、金融機関の方々の参加が多く驚いた。ドラスティックに変わる社会の最前線で、頑張っているからだろう。その危機感は、常人の比ではないと推察できる。では、私なりに興味深かった話を2つ取り上げてみよう。
 ひとつは、ファンドマネージャーについて。運用の仕事は、長期的視野に立って、投資対象企業及び国際政治経済等を徹底的に分析する。そして種を蒔き、丹精しながら育てていく。やがて来る実りの秋をじっと待ち、タイミングを図って収穫する。丁寧な長期運用は、短期的諸条件をも飲み込んだ右肩上がりの運用を可能にする。欧米では、長期運用の投信の実績が、それを証明している。
 ひとつは、間接金融から直接金融への移行。間接金融は、家計→銀行→企業というお金の流れ。我が国のほとんどであった。直接金融は、家計→市場→企業というお金の流れ。家計が市場を通じて企業に直接投資を行うことである。米国では、直接金融80%、間接金融20%だそうだ。我が国でも、そのような動きが活発になってきた。直接金融が徐々に増えていくのは間違いないだろう。
 前者は、経営と運用の本質論である。経営者ならずとも聞き応えのある話である。後者は、銀行に限った問題というより社会現象である。間接金融が減っても、銀行は、金融のプロだから独自の道を歩むはず。それより、直接金融の大衆化には、危険性が潜んでいる。投資は、ギャンブルではない。だからこそ、澤上氏にお願いし、投資の本質も併せて語って戴いた。今後、要注意の問題である。

<未公開株ブーム>


 前述の話を引き取る形になるが、最近何かと話題に上るのが、証券取引所や店頭株市場に上場・公開していない未公開株の市場である。これは、直接金融の最たるものだが、急激な資金流入で沸き立っている。一株数百万円とかで新聞を賑わしている。本当に納得して投資しているのだろうか。未公開と言うことは、情報の開示がないのである。そんなに信用して良いのだろうか。
 私も澤上氏を慕って集まる優秀なファンドマネージャー志望者達の勉強会に参加させて戴いたことがある。頭脳明晰な彼らは、見事なまでの分析力を持ち、私ごときの実務経験者の話にも熱心に耳を傾けてくれる。その目は真剣であり質問も鋭い。プロの世界だなあと感心したものだ。そんな彼らは、決して未公開株には、手を出さない。なぜなら、信頼するに足る情報が、あまりにもないからだ。
 財務諸表の信頼性を法定監査が担保しているはずなのに、上場企業でさえ粉飾が横行し潰れるような時代である。今のブームは、監査制度の及ばないところで起きている。いずれ社会不安を招くことになるだろう。世の中は、経済が先行する。法は、その失敗を踏まえて後追いする。そして10年もすれば投資家保護の社会制度が整備されるだろう。それまで呉々も「うまい話」にはのらないことだ。
 今を乗り切る方法は、自分が、その当事者にならないことである。投資する側にも、投資される側にもである。万一投資を募るなら、上場基準に準ずる情報開示を心掛け、間違っても詐欺といわれないようにしなければならない。非公開会社の危うさは、拙著の小冊子「危ない会社の見分け方」を、参照してほしい。

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シリーズ ビッグバン


会計ビッグバン


「フリー(自由)」、「フェアー(公正)」、「グローバル(国際化)」の3原則を柱とした金融ビッグバンの名のもとに、今やお金の流れは間接金融から直接金融へ、また国内型から世界型へと大転換期を迎えています。この金融ビッグバンの流れを受けて、いよいよ本命ともいえる「会計ビッグバン」が始まりました。証券市場のインフラ整備のため「会計基準を国際標準化しなければならない」という共通認識の中、時価会計基準など本来産業界の猛反対にあってもおかしくなかった改革が、大きな抵抗も無く受け入れられ、時代の要請であることを誰もが強く感じているのだと改めて認識させられました。それでは、これら会計の大改革の簡単な内容と、それが企業経営に与える影響を探ってみます。

大改革の主な内容


@キャッシュフロー計算書
 現金預金の稼ぎ高を表すキャッシュフロー計算書の導入は、従来の損益重視の経営から、キャッシュも加えて総合的に判断する経営への変化を意味します。なお、当社関与先は書面添付関与先から順次導入中です。

A新連結会計制度
 これまでの単体決算から、グループ企業全体での連結財務諸表が導入され、子会社を使った親会社の利益操作は出来なくなります。また、連結の対象となる範囲が拡大された点が注目されています。これまでは、株式の過半数を保有しているという持株基準だけで連結の対象となる子会社とされてきましたが、今後は持株以外の「支配力」が要素として加味されてきます。従って融資や役員の派遣を受けている場合、特約店契約など親密な関係にある場合は連結対象になる可能性があります。

B税効果会計
 企業会計と税法の取り扱いの違いを埋めるための会計処理です。(詳しくはインフォメーション99年6月号参照)

C金融商品時価会計
 売買目的の有価証券は時価評価し、持ち合い株も5割以上値下がりなら無条件で損失として処理することを義務づけるなど、金融資産の健全化を迫る会計処理です。

  D退職給付会計
 将来発生すると見込まれる退職金や企業年金(退職給付)を見積もって積み立てておくというものです。東証1部上場企業全体の積立不足額は60兆円とも80兆円とも試算されており、体力のない企業はこの会計処理の変更だけで数年間の利益が吹き飛ぶと言われています。

大改革の影響


 新しい会計基準は、株式未公開会社については任意適用となっていますが、株式公開会社の連結対象になる場合には、親会社の会計処理に合わせることが要求される可能性があります。また、キャッシュフロー計算書の内容を良くするためには、売掛金の回収を早くすることが必要になるため、株式公開会社やその連結対象企業と取引がある場合は、支払い条件を変更させられるなどの影響も考えられます。

経営戦略としての新会計基準採用


 それでは、株式公開会社の連結対象にならず、取引関係もない未公開会社は、会計ビッグバンによる様々な新会計基準をどのように捕らえ、経営に役立てることが出来るのでしょうか。一言で言ってしまえば、今後は経営者の財務に対する取り組みによって、対外的な評価が大きく変わってくると言えます。例えば金融機関に提出する書類が、より自社の情報開示を積極的に行うために時価会計を採用したり、財務諸表にキャッシュフロー計算書を追加するなど、新会計基準を先取りして導入すれば、他社との違いがはっきりと現れ、評価も違ってきます。
 今後は、新会計基準に加えて税法も大きく変わっていきます。そのような変革を敏感に捕らえ、戦略的に取り入れる経営者に変身することが求められているのではないでしょうか。

(担当:大森・井上)

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確定申告について 〜住宅ローン控除〜


 今年も確定申告のシーズンとなりました。今月は平成11年度税制改正の中で最も注目された「住宅借入金等特別控除」いわゆる住宅ローン控除について詳しく説明していきます。

住宅ローン控除拡充


 住宅ローンを組んでマイホーム(増改築や一定の中古住宅の取得を含みます)やその敷地を取得したとき、所得税を最長15年間、最も多い年で年間50万円も控除してくれるという制度が「住宅ローン控除」です。平成11年度税制改正において、住宅ローン控除が次のようになりました。
住宅ローン控除の適用要件

居住した

年月日

平成11年1月1日から同年3月31日 (A)と(B)との選択可

平成11年4月1日から 平成12年12月31日
 

平成13年1月1日から
平成13年12月31日
 

 (A)

(B)

住宅ローンの
範囲

住宅(増改築や一定の中古住宅の取得を含みます)やその敷地の取得の
ための借入金で償還期間が10年以上のもの

住宅ローンの

上限額

3,000万円
 

5,000万円
 

3,000万円
 
床面積要件

50u以上であれば上限なし

控除期間 6年間 15年間  6年間
所得要件

適用年分の合計所得金額 3,000万円以下


控除額の
計算方法
(借入残高に控除率をかけます)
 
1,000万円までの部分2%(4年目以降1%)
2,000万円までの部分1%
3,000万円までの部分0.5%

当初6年間1%
7〜11年目0.75%
12〜15年目0.5%
 
 
全期間(6年間)
2,000万円までの部分1%
3,000万円までの部分0.5%
 

住宅ローン控除適用の際の注意点


@ 各年の住宅ローンの年末残高が5,000万円(適用時期又は選択により3,000万円)を超えていたとしても控除の対象となるのは5,000万円(又は3,000万円)までとなります。
A 平成11年1月1日から同年3月31日までに入居した方については、15年間の住宅ローン控除を受けるか、6年間の住宅ローン控除を受けるかを選択できます。控除期間は短いですが、早期繰上返済を予定している場合などは、6年間の住宅ローン控除を選択した方が有利な場合があります。
B 所得税の控除ですので住民税では住宅ローン控除はありません。
C 店舗兼用住宅の場合は床面積の50%以上が居住部分でなければ、控除の対象にはなりません。
D 生計を共にする配偶者その他親族などから購入した中古住宅は、住宅ローン控除の対象にはなりません。
E 住宅・敷地などと共に同一業者より植木や芝生などを取得した場合で、その価額が僅少(概ね全体の価額の10%未満)の場合には、その植木などの取得費を敷地の取得費に含めて差し支えありません。

住宅ローン控除を受ける為の手続き


 入居後住宅ローン控除を受ける最初の年(1年目)には、サラリーマンであっても必ず所得税の確定申告をしなければなりません。なおその際には下記の書類が必要になります。
┌──────────────────────────────┐ │家屋・土地の登記簿の謄・抄本/住民票の写し/売買(又は工事請負)│ │契約書など家屋・土地の取得年月日、取得価額、家屋の場合には床 │ │面積を証明する書類/住宅取得資金にかかる借入金の年末残高等証│ │明書(金融機関などから発行されます) │ └──────────────────────────────┘
 2年目以降は、サラリーマンなどの給与所得者については税務署から送られてくる「給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書」に必要な事項を記載して、年末調整の段階で住宅ローン控除を受けることが出来ます。

 15年間の住宅ローン控除は平成12年12月31日までに入居した場合に限って適用されますが、現在適用期限を平成13年6月30日まで延長するという平成12年度税制改正案が国会で審議されています。内容が決まりましたらお知らせ致します。
 今月号では住宅ローン控除について説明しましたが、住宅ローン控除以外にも確定申告をすれば税金が還付される制度は幾つかあります。納税は国民の義務ですが、法律で定める以上に納める必要はありません。もう一度見直してみてはいかがでしょうか。

(担当:田原・山本和也・秋山)

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シリーズ『社長になろうと思ったとき!』


第36回 巡回監査報告書 Part6


 前回の勉強会では、売掛金の時効について勉強しました。今回は時効についてさらに詳しく勉強しに来たようです。

友達「前回は巡回監査報告書の売掛金と時効制度について教えていただき    ましたが、今日はその時効についての続きですよね。」      先輩「そうだね。じゃあ、前回の復習をしよう。」           ┌─前回の復習─────────────────────────┐ │商法では、商行為によって生じた債権(商事債権)の消滅時効は原則│ │5年間です。しかし、他の法律でこれより短い時効期間が定められて│ │いる場合は、その時効期間に従う事とされています。売掛金は民法で│ │権利行使できるときから2年を経過すると時効により消滅すると定め│ │られています。従って、何もしなければ2年間で時効になってしまい│ │ます。この場合、債務者が「時効だから払いません」という意思表示│ │(時効の援用)をすることによってはじめて時効が成立します。  │ └───────────────────────────────┘ 友達「そうでしたね。今日は時効期間と時効の中断方法を教えてもらうん    ですよね。」                         先輩「そうだね。じゃあ、債権を消滅時効の期間別に説明していくよ。」 ┌─消滅時効期間────────────────────────┐ │5年・・・家賃、地代、利息、退職金、国税、地方税等。     │ │3年・・・工事代金。約束手形・為替手形上の債権。医師、薬剤師等│ │     の治療費等。                    │ │2年・・・卸売、小売業者の商品販売の債権。労働者の給料・手当。│ │     散髪代、パーマ代等。                │ │1年・・・ホテル・旅館の宿泊代、レストラン・料理屋等の飲食代、│ │     旅客・貨物などの運送費等。             │ └───────────────────────────────┘ 先輩「代表的なものを説明したけど、その中身には細かい規定があるから    万一のときは弁護士等に相談する方が良いね。」         友達「わかりました。では、時効の中断について教えてください。」   先輩「時効を中断させる方法もいくつかあるんだけど代表的なものを教え    るよ。」                           ┌─時効の中断─────────────────────────┐ │@「請求」による中断                     │ │  単に請求書を出すだけでは時効の進行を中断することはできませ│ │  ん。請求後6ヶ月以内に訴訟等の裁判上の手続きをとる事により│ │  時効は中断します。                    | │A「仮差押え等」による中断                  │ │  裁判所に「仮差押命令」を申請して、相手の商品や不動産等を仮│ │  差押えする方法。                     │ │B「債務の承認」による時効                  │ │ 相手方から支払誓約書や残高証明書をとることによる方法。債権 │ │ の一部を弁済させたり、手形を差し入れさせることも承認になり │ │ ます。 │ └───────────────────────────────┘ 友達「なるほど。簡単には時効は中断できないのですね。」       先輩「そうだね。それから請求による中断をする時には請求書や催促状を    配達証明付き内容証明郵便で行うと良いよ。」          友達「発送しただけでは確実に債務者に配達されているかが分からないか    らですね。配達証明付き郵便であれば請求の到達がはっきりします    からね。」                          先輩「そういうことだね。じゃあ、今日はここまでにしよう。」     友達「ありがとうございました。会社に戻り、我が社の長期に回収できな    い債権を見極め、時効中断等の手続きを検討します。」     

 常日頃から回収が遅れている取引先については目を光らせ、早めに処理をしていくことを検討していきましょう。

(担当:山本大吾)
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2000年新春経済講演会開催


『真実の日本経済とは』



 平成12年1月22日土曜日、アピオにて、今年で4回目となる新春経済講演会を開催しました。今年の講師には、最近マスコミ等でもご活躍しているおなじみのプロ・ファンドマネージャー、さわかみ投信株式会社 代表取締役 澤上篤人先生をお招きし、世界的視野からこれからの日本の経済・金融についてお話をしていただきました。前半の講演に引き続き、後半の質疑応答も質問者が途絶えることなく、あっという間に約3時間が経過してしまいました。
 「日本の金融は、3年で変わる」「この3年が勝負」との言葉は厳しくもあり、元気づけられもしました。いよいよ始まる経済の「2000年問題」への警鐘、将来展望について大変参考になる講演会でした。
 これからも皆様に喜ばれる企画をお届けしたいと思っております。

(担当:輿石)
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CUBIC無料お試しキャンペーン


 3月から4月にかけては、新入社員の教育研修を行う企業も多いようです。「企業は人なり」と言われるように、企業の発展は優秀な人材の確保と能力開発にかかっています。特に中小企業にとっては重要な問題で、人材の活用いかんによって大きく発展したり停滞したりするのです。
人材を活用するためには、適材適所、つまり「個々の社員の特性の中から、企業にとって必要な能力を引き出し活躍させること」が重要と言えます。しかし、多面性を持つ人間の性格や適性、能力を正確に捉えることは容易ではありません。
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(担当:中村)
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