INFORMATION 96年5月号


目 次


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雑 感
経営支援システム(TKC継続MAS支援システム96)
情 報
シリーズ「社長になろうと思ったとき」
シリーズ「パソコン最前線」


雑 感


上 野 茂 樹

<他山の石>
最近、税務調査で手こずったケースを振り返ってみると、大きく分けて2つの原因があることに気がついた。
 ひとつは、恩師の口癖を思い出して合点が行った。「凡そ税法で言う法の正義なぞというものは、簿記・会計を前提にしなければ成立しない。」確かに、税法は企業利益を計算する手段を持ち合わせない。法の正義という抽象概念で、利益を誘導することもできない。この大前提である基本的事項をうっかり忘れてしまうと、話は絶対にかみ合わない。
 ふたつめは、人は自分の尺度で物事を判断したがるということである。経験年数が浅ければ浅いほど、その傾向は顕著に現れる。税務署を会社と見れば、署長は、社長。連日、連夜、休日を返上して飛び回っている姿は、社長と全く同じである。立場の違いはあれ、トップとしての尺度はそうそう変わるものではないはずだ。
 結局、前者は物事の本質を見極める力を養うことによって解決するであろうし、後者は、部下がトップの考え方をいかに理解するか、あるいは高い目線で判断できるか、で解決されるであろう。原因は案外単純なところにある。
 こうしてみると、どこの会社も同じ。うちは大丈夫かなあ。

<消費税と危機管理>
 消費税法が平成9年4月1日に改正される。来年の話だと思ったら大間違い。既に3月中からその対策が必要であった。ところが、例の住専国会。法案成立は、3月31日というおそまつな話。今度の改正は、限界控除の廃止と簡易課税が要注意である。
 平成元年4月1日、消費税(附加価値税)が導入されて7年が経過した。本則課税はともかく、簡易課税制度は、その名に反してややこしくなるばかり。来年からは、ついに第5種の業種区分が登場することになった。大変な税法である。
 消費税は、我々の仕事に対する心構えを大いに変えた。税理士損害賠償責任保険適用の70%は、消費税に関するものだという。ミスの発生をいかに防ぐかが、会計事務所の存否の分かれ目だとさえ言われるようになった。そこで3年前、届け出、申告関係のミスを防ぐためLANを導入した。
 お客様とのご契約に際しても、月次の会計コンサルティングが可能であること、しかも協力的であることを前提とさせて戴くことにした。決して我々が思い上がっている訳ではない。消費税率はいずれ2桁になる。会計事務所への損害賠償=倒産という悪夢に怯えることなく消費税と共存するための知慧であるとご理解戴きたい。

<目安箱>
 LANを導入してからというもの、機械に頼りすぎる嫌いがある。電子メールで情報を流し、確認されているものの、伝わっていないという皮肉な現象が生じた。そこではっと気がついた。OA化が進み、ソフトも充実してきた。しかし、基礎知識が固まっていないと大きなミスをやってしまう。大丈夫かな?
 そんな不安を幹部に話してみた。どうも実力確認試験を実施したようである。その結果を見てのことだと思うが、質問用紙を入れる箱を用意して目安箱と名付けた。そこから上がってくる質問に、幹部が毎朝答えているのである。また、時には夜も仲間で自主的勉強会を実施し、遅くまでいることがあるようだ。レベルアップをしたいという熱意がそうさせているのだと思う。しかし、経営者としては、何かあったら困る、早く帰るようにと、ついきつく叱ってしまう。
 1年で、240問。それをQ&Aの事例集として本にしようという意気込みであるようだ。皆の能力がアップすれば、問題解決能力も自然と高まる。確かにベクトルは、良い方向に向かっている。水を差しては可哀相かなとも思う。しかし、反面、私としてはやりすぎてはと、ハラハラ、ドキドキ。幹部も大分こき使われているようである。

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経営支援システム


TKC継続MAS支援システム96

前月号でご説明した内容を実例でもう一度確認してみます。
TKC電子工業は、現在第19期。月次処理完了月〜期末の未経過月を継続MASを利用し、予測を立てました。第19期末までの予測は第18期の実績が基になっています。この第19期の予測数値を基にして、第20期の予算を立てることができました。これが前月号でご説明した内容です。

今月号では、その次のステップとして、実際に第20期に入り、会社の経営が予算通りに進んでいるか検討する方法をご説明します。

継続MASは財務三表システムに連動していますので、FX2を利用している企業はもちろん、伝票処理を行っている企業でも財務三表システムを利用していれば月々のデータをそのまま継続MASに読み込みむことが可能です。実際にその実績データを継続MASに読み込み、出力した帳表が図1の損益予算管理月報です。この損益予算管理月報では、当期実績と当期予算額の比較、また、前年同期の数値も確認でき、対予算や対前年比では何%かなど、異常数値の発見が容易にできるように構成されています。また、予算管理月報の数値を基礎として作成される図2のレーダーチャートグラフ、図3の損益分岐点グラフの2種類が、予算対比、前年対比別に用意されていますので、計4種類のグラフを比較、検討の資料としていただくことができます。


予算と実績の比較をしたら、次に今期末までの業績はどうなるのかが気になるところです。継続MASでは「当期の実績」と前月にご紹介した方法により立てた「予算」を基礎として期末の業績が予測できます。未経過月の予測計算は売上高・限界利益率・人件費・他の固定費・設備費・期末経常利益の6項目について、予算を基礎として計算します。その他にも状況に応じて計算の基礎を予算から予算達成率(当期実績)や前年比率などに変更することもできます。実際に未経過月までの予測計算から出力した帳表が図4の業績予測表(変動損益計算書)です。また、業績確認と問題発見を容易に行うためにグラフが全部で27種類用意されています。主なものとして、2期比較の損益計算書・貸借対照表、売上高Zチャートがあります。売上高Zチャートは過去1年間の売上高の推移を累計額、各月額、移動合計額を結んでZ型に表したもので、季節変動の激しい企業に有効な資料です。これらの資料を基に3ヶ月に1度は業績検討会を行い、実状に応じて予算の見直しや問題点の発見などを行っていくことが望ましいといえます。


当期決算数値を予測し、それに対して節税対策や利益確保の対策を施し、次期以降の予算を立て、実績と比較検討する。「TKC継続MAS支援システム」は、より多角的に経営状況を把握したいと考えている経営者のニーズに応えるべくして生まれたシステムです。興味がおありの方は担当者までお問い合わせください。

(担当:高倉)

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情  報


消費税率の引き上げと経過措置

 前月号でもお知らせしましたが、消費税率が平成9年4月1日より現行の3%から5%(地方消費税1%を含む)に見直されます。今回は、この税率変更となる来年4月1日(適用日)前後にスポットを当てると共に、適用日が過ぎても旧税率が適用される取引(経過措置)をご紹介したいと思います。

新税率は、別段の定めのあるものを除いて適用日以後行われる資産の譲渡等について適用され、適用日以前の取引については旧税率が適用されます。つまり同じ商品を購入しても1日違うだけで消費税の負担額が増加することになりますので、設備投資の計画がある場合は適用日前に引き渡しを受けるようにし、商品の仕入れなどは3月中に納品が完了するように手配することです。
 また、適用日前に消費税3%で仕入れた商品を適用日後に5%で販売するということも発生します。適用日前後の経理処理に当たっては3%と5%が混在するため煩雑になることが予想されますが、特に掛け取り引きで締め日が末日でない請求書については注意が必要です。 

 例) 請求を20日締めで行っている会社の計算方法
    注)日付と税率にご注目!


前述の例のように適用日前後はその取引日(商品の納品日やサービスの提供日)に注意し、得意先に対して消費税を過大に請求しないように気を付ける必要があります。逆に仕入先などから過大に請求をされていないかのチェックも大切です。  現在は、請求の管理をコンピューターで行っている場合が多く、使用しているプログラムが今回の消費税の改正に対応できるかどうかの確認が必要となります。また、レジなどの設定税率を適用日をもって変更する処理も行うことになります。
 次に適用日後の取引であっても旧税率が適用されるものの中から、経理処理の上で気を付ける事項としてリース取引をご説明します。
これは、平成8年9月30日までに締結したリース契約に基づいて適用日前から引き続き資産を借り受けている場合は、一定の要件を満たせば現行の税率3%が適用されるというものです。
 その要件とは次の二つです。
 イ.リース期間及びリース期間中の対価の額が契約で定められていること。
 ロ.事情変更等により当該対価の額の変更が出来る旨の定めがないこと。


注)平成8年9月30日以前の契約でも適用日前にリースが開始されていなければ  この経過措置は適用できず、税率は5%となります。

消費税率が変更になることによって不利な影響を受けないように計画する事が大切です。そのためにはこの改正によってどのような影響が有るのかを知る必要があります。当社では、今後も消費税関連の情報を随時お知らせいたします。

(担当: 山本)

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シリーズ


「社長になろうと思ったとき!」

第2回「夢を近づける事業計画」

 前回は友達が「夢」を「夢」で終わらせないために、自分資産の棚卸を考え直すとのことで二人の会話が終わりました。その数日後、友達から自分資産の棚卸についてチェックしたと先輩の所に電話がかかってきました。

  友達
「自分資産を改めて拾い出してみるのは結構難しいものだね。“ヒト関連資産”についてはまずまずだと思ったけれど、やはり“カネ関連資産”については自分で思っていたより足りないことがよく分かったよ。」

先輩
「どの部分が不足しているかと言うことが良く分かっただろう。次はその不足しているところを補いながら事業計画を作るべきだろうね。」

友達
「それは作ってあるよ。5年後には利益を出せる会社にすることだ。その為には、まず売上を3,000万円にすることが目標だね。ただ自分には“カネ関連資産”が少ないから、資金不足になったときにどの様に資金を調達するか考えているよ。」

先輩
「ちょっと待ってよ。それでは大まか過ぎないか?もう少し具体的に、3年後、5年後ごとの簡単な中期事業計画を作成するんだ。そして、更にその中期事業計画を達成するための短期事業計画を作成した方がいいと思うよ。特に短期(1年)の計画は、会社が計画通りにいっているか比較しながら経営をするためのいい目標になるよ。」

友達
「しかし、そこまでやるのは難しいんじゃないかな?」

先輩
「そんなに難しく考えることはないよ。例えば、次のようなリストを作ってみたらどうかな。」



注:感激目標売上高=目標売上高以上に達成してみんなで感激する売上高

 中期事業計画とは会社が利益を上げるためにどの様にして、またどの時期に自分の持っている資源を投入するかということです。対して、短期事業計画は中期事業計画を実行する為の計画であり、常に実績と計画とのチェックを繰り返し行うことです。
 計画が達成できなかった場合になぜ達成できなかったか?その原因分析をする事によって善後策をすぐにたてることが出来ます。このことは将来の経営に役立ってきます。ものを作るために設計書が必要なように、会社を発展させて行くには計画書が必要なのです。
「夢」を実現させるためにあなた自身も計画を見直しては如何でしょうか。

(担当:篠原・野呂瀬・山本)
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シリーズ


パソコン最前線

ユーザーサポート

 前回のパソコン最前線では、パソコンの性能面を購入注意点として掲載しました。今回は、特に初心者の方がパソコンを購入するときに検討していただきたいサポートサービスについて説明させていただきます。
 富士通のパソコンCMにあるような「ホントはハワイに行きたかった〜」と購入した後にいってしまうということは、「思うようにパソコンが使えない〜」というような意味が含まれているのではないでしょうか?パソコン購入の最大ポイントは、「性能」と「価格」といわれていますが、第三の要因として最近クローズアップされているのがユーザーサポートの質なのです。(ユーザーサポートとは、パソコンについて解らないことを答えてくれる相談窓口のようなものです。通常は電話での対応になります。)パソコンも操作が簡単になったとはいえ、始めてパソコンを使おうという人が、全く周りの手助けなしに使いこなせるようになるのは難しいものです。また、パソコンに慣れた人でも、製品の故障時等の判断はユーザーサポートに頼らざるを得ません。大体の場合、パソコン製造メーカーが自社商品のサポートを行っているのが普通ですが、外資系のメーカーは、日本国内に拠点を持っていない等の理由により外注をしているところもあります。
 現在のサポートサービスは、さまざまな問題を抱えていて「ここが最高の対応をしてくれる」とは残念ながらいえません。サポートサービスの現在抱えている問題を理解していただき、自分に一番合うサポートを見つける為の判断材料、現状理解をして下さい。
 第1に「電話のつながりにくさ」、これはどこも若干の違いはあれ、かなりひどいものですが、外資系の会社の方がまだつながりやすいようです。これがサポートサービスに対して不満の8割に該当します。
 第2に「サポート時間」、24時間年中無休のサービスが理想ですが、これに近いサービス体系を持っていることが良い条件です。土日祝祭日休み、平日も10:00〜12:00、13:00〜17:00というサービスでは日曜日にはパソコンを使うなといっているようなものです。
 第3は「故障、初期不良時の無償交換」、これは基本サポートの範囲となりますが、保証期間の長さや交換時の対応方法(送付・持ち込み)が各社それぞれちがいます。持ち込みの場合はかなり早く修理が終わりますが、送付の場合は、メーカー次第です。購入するパソコンメーカーの修理受付が近くにあれば持ち込み修理が可能です。
 第4には、「相談を受け付けるスタッフの程度問題」、人によって状況がうまく伝わらない場合があります。これは、こちらがトラブルをうまく説明できない場合もありますので、落ち着いていうことを整理しておいた方が良いでしょう。
 以上4項目を注意してパソコンの購入には「性能」「価格」「ユーザーサポート」を総合的に考慮して下さい。

インターネットブラウザ新バージョン

 インターネットのWWW(ワールド・ワイド・ウエッブ、ホームページ)を見るためのソフト(ブラウザ)として有名なNetScapeNavigator(ネットスケープ社のナビゲーターというソフト)が新バージョンのα版を発表しました。このバージョンアップによりインターネット上で音声の会話を交わせる電話機能が付加されます。サウンドボード(パソコンで音声を再生するための部品)とマイクが装備されているパソコンであれば世界中のインターネットに接続している人々と会話が可能になります。また、音声だけではなく文字による会話等も可能になります。その他、3次元表示が可能になり、いままで標準ではできなかった音声、動画の再生が標準で可能となります。
 インターネットの世界がさらにマルチメディア化していく環境を提供する事となりました。
 ※α版とは、正式発表する前に一般ユーザーに対して評価してもらうことを目的  として無料もしくは、かなりの低価格で配布するソフトウェアのこと

インターネットプロバイダ情報

 パソコン雑誌、パソコンソフトの販売で皆様ご存じのアスキーがインターネットの無料接続サービス「アスキーインターネットフリーウェイ」の試験運用を4月15日に開始しました。6月には本格運用に入る予定とのことです。現在、インターネットへ個人が接続する場合は、1分10円等の従量制か、年間3万円等の年会費制等料金がかかるのが通常ですが、アスキーは無料配布する専用の接続ソフトでなければ接続できないようにし、接続中は画面の一角に企業広告が表示されようにしています。この広告は1分ごとに自動的に切り替わり、広告上のボタンを押すことで資料請求も可能です。この広告で売上を確保するようです。広告料金は従量制となり、視聴者1人1分数十円程度を広告主より徴収します。地域、日時を指定して広告の表示ができるため効果的な広告が可能になるとの売り文句になっています。何はともあれインターネット接続の無料化がかなりの早さで進行することには間違いないようです。

( 担当:輿石 )

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