INFORMATION 98年1月号

目 次


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年頭所感
シリーズ ビッグバン
確定申告準備について
シリーズ「社長になろうと思ったとき!」

年 頭 所 感

上 野 茂 樹

 新年おめでとうございます。輝かしい1998年の幕開け。本年は、我が国の近代史に残る大変革の年になりそうである。
 昨年後半から欧米の大企業を中心に動き始めた合併。優良企業同士の「体質強化のため」と聴いて驚くと同時に、資本主義社会で生き残るためには、かくあるべきと見せつけられた思いがする。一方、我が国では、金融不安及び景気の低迷と言うアナウンス効果が余りにも利きすぎて、とうとう大手企業までもが廃業に追い込まれてしまう始末。しかも、合併の目的も救済とくれば、ビッグバンを前に大丈夫かなあというのが、偽らざる心境。
国がどうなろうが、経済がどうなろうが、我々は、生きて行かなければならぬ。極論すれば、ご飯を食べ、雨露を凌ぐという最低限の経済活動は必要だ。その為には、企業を存続させなくてはならない。とかく混乱が始まるとデマが飛び交い、人々は冷静さを失う。結果、自分で自分の首を絞めてしまう。今、最も必要なのは、落ち着いた行動である。とはいえ、マスメディアは、この時とばかりセンセイショナルに書き立てる。不安に襲われない方が不思議である。
この様な時代に、我々職業会計人の果たす役割は何だろうか。あれこれ考えたところで歴史の教訓から、財務会計という仕事を通じて、ご支援申し上げるしかないのである。本年は、3点取り組んでみようと思う。

「ビッグバンを乗り切るために良質な情報を提供します」

ビッグバンに対する不安は、未体験ゾーンに属する出来事だからである。確かに巷には、日本版ビッグバンと言うタイトルの書籍が溢れている。然しどれを読んでも、「なるほどなあ」で終わりである。こんな時、頼りになるのが、お馴染みの、さわかみ投資顧問(株)の澤上篤人社長である。アナリスト兼ファンドアドバイザーとして世界の檜舞台で活躍中である。ビッグバンを語ってもらうにはこの方を於いて適任者はいないと断言できる。
 1月24日の新春経済講演会も、前半講演、後半質疑応答と言う形で、皆様のまだ見ぬ敵に対する不安を解消して戴けるように企画した。その時企業は、どのように行動したらいいのか。社会は、金融は、生活は、どのように変わっていくのか。金融財産を守るためどのように運用したらいいのか。色々質問されたらいい。この様なイベントも、良質な情報のひとつである。
 澤上社長には、これからもご指導戴けるよう、お願いしていきたい。また、私どもの人脈、ネットワークを最大限に活用し、情報の提供に努めたい。

「財務支援のためFX2の導入を積極的に行います」

 私どもの売り物は、コンピュータを積極的に活用した緻密な経営の支援と、継続MASによる未来計算もしくは予測である。大企業では、当たり前のことも、中小企業で、この水準まで求めてくるのは、僅かである。中小企業でやろうとすると余程の覚悟が必要になる。バブル崩壊後も、ここまで使いこなしているところは、全関与先の1割に過ぎないのが現状だ。
 然し、昨年の後半あたりから異変が起きた。FX2導入企業が、レベルアップを求め始めたのである。私どもにとって、こんなに嬉しいことはない。喜んで応じたのは、当然である。すると、今度は、先達の関与先からFX2導入希望企業の紹介がぼちぼち出てくるようになった。「しまった、我が関与先の50%弱は、まだ導入していないではないか」「考え違いをしていた、もっと積極的にお薦めしなければ」そう、「このままでは、私どもの優良な関与先が、時代に取り残されてしまう」と己の不明を大いに反省したところである。

「書面添付を推進します」

書面添付とは、税理士法33条の2に規定する書面添付申告書のことである。平たく言えば、信頼性の高い申告書のことである。と言うことは、信頼性の高い決算書が前提になるのは、当然のことである。私どもが今一番力を入れているのが、粉飾も、逆粉飾もない決算書の作成である。なぜなら、中小企業と金融機関との信頼関係 これが、困難な時代を乗り切るための切り札だからである。金融機関に対する風当たりは強い。貸し渋りと言う非難が最たるものだ。しかし、企業側はどうだろう。銀行に甘えすぎていないか。銀行用という粉飾した決算書を提出し、融資を受けているようでは、いずれ信頼を失う。「本当は、どうなんだ」と言われるようになったら終わり。開業以来、この手の相談に一度も応じなかったため離反した企業もあった。
 今真っ先に潰れていく企業は、粉飾会社である。資金繰りが付かないはずだ。銀行にも、当局にも信頼される決算書の作成こそが、真の企業救済だと考えている。それから先は、経営者の力量である。

ビッグバンは、好むと好まざるとに関わらず市場原理の導入。私どもの持てる力を上手に活用して戴ければ幸いである。


功刀 智明

 新年明けましておめでとうございます。
 昨年はまさに激動の年でした。絶対に潰れるはずのなかった「生命保険会社」や「都市銀行」さらに「大手証券会社」をはじめとする上場企業の相次ぐ倒産、株価の急落...。日本の経済・金融システムは確実に足もとがふらつき始めています。そんな1997年を振り返って強く感じたことは、拡大よりも健全性を強化すること、つまり基本に戻って財務体質をより一層強化することが1998年の中小企業にとって最も重要なキーワードになるはずだということです。今までのように大企業を目指した売上げ規模拡大や増員といった生産力で勝負しようという考え方から、まずは自社の財務体質を強化し健全性を高めた上で、自社商品を機動力や企画力、情報力で武装させて勝負してゆく環境になったのではないかと考えています。まだまだ「冬の時代」が続いていますが、オーナー経営者の決断ひとつで動ける中小企業にとってはまさに好機です。過去の成功に縛られることなく時代の流れを読んで、常にその流れに乗れるよう絶えず変革を実施してゆくことが必要です。私共も経営者の皆様がより早く時代の流れを感じ取れる情報とリアルタイムなデータをお届けできるように努力してゆく所存です。今年もよろしくお願い致します。


輿石 和利

 明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
 昨年後半には、好調だった国内パソコン販売が低迷を始めました。これは、買い替え需要がなかったことも1つですが、不況感による買い控えが影響したことも確かです。しかし、好調な企業は、パソコンを使いこなすことによって優位な位置を作り上げています。情報武装をすることはこれからの企業に不可欠な要素です。ネットワークの発展やパソコンの低価格化は中小企業にも変革を要求します。また、中小企業の事業効率を上げるには、パソコンの活用が必要です。今年は、コンピュータを魔法の箱としてではなく、ビジネスの道具として使うことができるようコンピュータ活用面のサポートをしていきます。


上野 美恵子

 毎日を大切にし、当社スタッフのバックアップをしていくことで皆様のお役に立つ年にしたいと思っております。よろしくお願い申しあげます。


乙黒 智子

 明けましておめでとうございます。私も10年目を迎え、振り返ると無我夢中に走ってきた気がします。今年は計画を立て一歩一歩踏みしめて進みたいと思います。


乙黒 謙一

 一件でも多くの関与先が書面添付申告書を提出できるように、問題点の発見と解決に努力していきます。本年もよろしくお願い申しあげます。


長塚 きみ子

 あけまておめでとうございます。皆様のご健康をお祈り申し上げます。本年もよろしくお願い致します。


井上 千枝美

 今年私は年女です。1日1日を大切にし無駄に年をトラぬよう、仕事・勉強・遊び・・
 色々なことにトライする年にしたいと思います。本年もよろしくお願い致します。


野呂瀬 崇

 これからは「自社の信用度を証明する」ことが必要だと考えます。それは正しい申告書や決算書から生まれてくるものだと思います。これからもお客様の信用度を証明できる決算書を作るサポートを続けていきます。


高倉 ひとみ

 本年もより一層の努力をしていきたいと思います。本年もよろしくお願いいたします。


中村 真理

 あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。常に新しいことに挑戦する姿勢を心がけ、これからの変化の時代を皆様と一緒に乗りきっていきたいと思います。


山本 大吾

 今年は、個人的にも結婚という新たな人生のスタートからの幕開けとなりました。仕事も家庭も充実した生活を送り、毎日を大切にしていきたいです。本年もよろしくお願いします。


大森 和美

 あけましておめでとうございます。皆様に信頼され、安心感を与えることができるよう、より一層努力していきたいと思います。本年も、よろしくお願いいたします。


田原 俊幸

 あけましておめでとうございます。今年も皆様のお役に立てる様一生懸命努力していきます。よろしくお願い申しあげます。


山本 和也

 明けましておめでとうございます。昨年1年間があっという間に過ぎてしまいました。悔いのない1年が過ごせるように1日1日を大切に過ごしていきたいと思います。本年も一生懸命頑張っていきますので、よろしくお願いいたします。


小澤 信子

 明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申しあげます。

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シリーズ ビッグバン

日本版ビッグバンを見直そう!

 平成9年は多くの上場企業が倒産し、金融機関の破綻が続くなど大きな変化が見られた年でした。本年もたとえ大手企業とはいえ体力のない会社は淘汰されて行くものと予想され、日本版ビッグバンはいよいよ本格化します。ただし、日本版ビッグバンの目的は、体力のない会社を潰すことではありません。結果的に淘汰される企業が多く出ても、真の目的は違うはずです。そこで日本版ビッグバンの内容を再度見直し、これまでの動きを検討してみましょう。

日本版ビッグバンの目的

 日本版ビッグバンの目的は、日本の金融機関の国際競争力を取り戻すことにあります。イギリスで行われた元祖「ビッグバン」やアメリカで行われた「メーデー」などの金融改革をお手本としながら、次の3項目を柱として改革が進められています。

 1.フリー(Free)
   市場原理が働く自由な市場(市場参入・商品・価格等の自由化)
 2.フェア(Fair)
   透明で信頼できる市場(ルールの明確化・透明化、投資家の保護)
 3.グローバル(Global)
   国際的な市場(グローバル化に対応した法制度・監督制度の整備)

改革の内容は?

 日本版ビッグバンでは主に次のような改革が行われます。これはイギリスでの金融改革よりも広範囲にわたっており、2001年の完了を目標にしています。

 1.外為法の改正
   外為業務の完全自由化、対外資本取引の完全自由化など
 2.金融業務の自由化
   金融持株会社の解禁、証券会社を免許制から登録制へ変更など
 3.証券市場の改革
   株式売買委託手数料の自由化、未上場・未登録株の証券会社取り扱いの解禁など
 4.保険の自由化
   銀行などでの生保・損保の一部商品販売、損害保険料の自由化など
 5.その他
   時価会計の導入、金融税制の見直し、情報公開の拡大など

日本版ビッグバンの近況
   

 昨年の11月22日に大手証券会社の自主廃業が発表され大きなニュースになりました。そして、年末にはアメリカの大手証券会社がこの証券会社の社員の雇い入れと店舗の購入を発表しました。これは「日本版ビッグバン」の特徴とも言える新しい動きです。イギリスのビッグバンでは、体力の弱った金融機関を外国の金融機関が会社ごと買い取ってしまいました。しかし、今回のケースでは、会社を一旦潰してしまい、社員だった者を新規に雇用し、店舗も不動産として購入するという方法となりました。不良債権などに不透明な部分があるため会社を買うにはリスクが大きいが、日本という市場にはまだ魅力があると判断した結果の動きではないでしょうか。

(担当:高倉・乙黒)

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確定申告準備について

 明けましておめでとうございます。新年を迎え、いよいよ確定申告の時期が近づいてきました。個人で事業を営んでいる方や、年収が 2,000万円を超えるサラリーマンの方、不動産収入のあった方などは、確定申告をしなければなりません。また、確定申告をする必要がなくても、医療費を一定額以上支払った方などは還付申告をすることにより税金が戻ってくる場合があります。今回は確定申告を行う為にはどの様な準備が必要かをご説明いたします。


  < 準 備 > 
 事業所得のあった方・・・
    1)12月31日現在の棚卸表
   2)預貯金・借入金の12月31日現在の残高証明書
   3)補助元帳等(会計伝票等)の整理
   4)特に平成9年分の経費や収入となるもので「未払い」あるいは
     「未収」となるものの確認
      5)確定申告書等

 貸家・アパート・駐車場等を経営している方・・・
   1)家賃・地代等収入の明細書
   2)固定資産税の領収書
   3)火災保険の領収書
   4)修繕費、その他経費の領収書
   5)借入返済の明細書
   6)確定申告書等

 給与所得者で確定申告の対象となる方・・・
   1)給与所得の源泉徴収票                                    

 配当所得のあった方・・・
   1)配当等の支払調書
   2)配当を受けた株式等を取得するために要した借入金の利子があ
     る場合はその計算書。但し、源泉分離課税を選択されている銘
     柄については確定申告の必要がありません。

 土地・家屋等の不動産を売却した方・・・
   1)買入時の売買契約書
   2)売却時の売買契約書
   3)買入時の登記費用等の領収書
   4)売却時の登記費用等の領収書
   5)仲介手数料等、経費の領収書

 その他、確定申告をすれば税金が戻る方・・・
  給与所得者で年末調整によって既に所得税額が確定された方でも、次
 のような場合は確定申告をすることにより、税金の還付が受けられる場
 合があります。主なものを取り上げてみましたので、対象と思われる方
 は、当事務所までご相談下さい。
   1)医療費控除
     9年中に自分や家族のために支払った医療費の合計が10万円
     を超える方。(総所得金額等が200万円未満の方は、医療費
     の合計が、総所得金額等の5%を超える場合に控除の対象とな
     ります。)
   2)寄付金控除
     国、地方公共団体及び公益法人等に寄付をした方。
   3)住宅取得等特別控除
     借入で住宅を購入、若しくは増改築等をして自分が居住した方。
   4)雑損控除
     住宅や家財等に災害、盗難、横領による損害を受けた方。

 所得控除等関係書類・・・
    確定申告で、保険料控除・医療費控除・寄付金控除等の所得控除、
   又は、住宅取得等特別控除を受けられる方は、それぞれ証明書や領
   収書といった添付書類が必要となります。

 今回は、確定申告の準備についてご説明しました。今年は曜日の関係上、2月16日から3月16日までが受付期間となります。今から準備を始め申告間際になって、慌てることのない様にしましょう。

(担当:田原・山本和也)

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シリーズ『社長になろうと思ったとき!』

第19回 役員報酬額の決め方


 前回は会社の支払能力を知るために「流動比率」と「当座比率」を勉強
した友達ですが、今回もまた新たな課題を抱え先輩の所にやって来たよう
です。

友達「新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いしま
   す。早速質問なんですが、おかげさまで会社も順調に軌道に乗って
   利益も出てきたので、次の決算で役員報酬を上げようと思っている
   んです。でも、役員報酬額って何を基準に決めれば良いのか分から
   なくて困ってしまって...。」
先輩「君の会社も新年早々忙しそうだね。じゃあ、教えるとするか。」

┌─役員報酬──────────────────────────┐
│法人から定期的に支払われる給与を指します。中には法人の税金を少│
│なくしようと、高額の役員報酬を出す会社がありますが、必要経費と│
│認められないケースもありますので慎重に金額を決定する必要があり│
│ます。例えば、代表者と同族関係にある役員については、登記上は取│
│締役であっても実際は会社の職務に従事していないのに毎月50万円│
│の役員報酬を支払っているようなケースは必要経費と認められないわ│
│けです。ですから、代表者と同族関係にある役員についてはその職務│
│内容と金額の妥当性をしっかりと検討して決めることが必要です。  │
└───────────────────────────────┘

友達「なるほど、高額な役員報酬が原因で会社が赤字になり対外的な信用
   を失うのは避けるべきですね。やはり、会社あっての役員報酬です
   から。」
先輩「その通りだよ。最近は新聞、ニュースで報道されているように銀行
   も貸し渋り状態のようで融資を受けられない会社もあるようだから
   ね。しっかりとした財務内容で銀行と交渉できるようにしないとね。
   じゃあ、金額の決め方を説明するよ。」

┌─金額の決定─────────────────────────┐
│金額の決定については実質基準と形式基準を参考にします。実質基準│
│とは、役員の職務内容、会社の利益、従業員の給与、同業種・同規模│
│の他社の役員報酬額などと照らし合わせて決める基準のことです。形│
│式基準とは、定款や株主総会・社員総会で定められた限度額を超える│
│部分がないかを判定する基準のことです。この2つの基準に基づいて│
│役員報酬額を決定します。決定した報酬額を超えた部分は過大な役員│
│報酬となり、必要経費としては認められません。                  │
└───────────────────────────────┘

友達「わかりました。早速検討します。それから役員報酬の他に役員賞与
   というものがありますが違いは何ですか?」
先輩「いいかい、役員賞与は役員報酬のように必要経費としては認められ
   ないんだ。じゃあ簡単に説明するよ。」

┌─役員賞与──────────────────────────┐
│経費として認められないのは会社が計上した利益を役員に分配したも│
│のが役員賞与であると考えられているからです。よって、所得税も当│
│然かかることになります。                                      │
└───────────────────────────────┘

友達「なるほど。ありがとうございました。確実に利益を計上し、資本も
   充実させ、銀行に自慢できる財務内容にしたいものですね。」
先輩「そうだね。今年もがんばっていこうよ。」

 役員報酬額の決め方の第1のポイントは上記の通り「実質的にも形式的
にも条件を満たす」ことですが、だからといって会社を赤字にするほどの
役員報酬を決定する必要はありません。まずは年間の利益計画と資金計画
をたて、財務内容を充実させること、つまり内部留保を増やして資本を充
実させることに重点を置いた役員報酬の決め方も併せて検討してみて下さ
い。

(担当:山本大吾)

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