INFORMATION 98年2月号

目 次


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雑 感
知って得するQ&A特別減税
確定申告について その2
平成10年度税制改正案
新春経済講演会開催

雑 感

上 野 茂 樹

<あれ?>
 “MOF担”とは、民間企業の大蔵省(Minister of Finance)担当者のこと。キャリアー組と言われるエリート中のエリートと同じ大学を卒業した者にだけ資格があるらしい。と言うことは、こちらも将来トップの座をねらうエリート。エリートがエリートを接待して、職務権限や金額の多寡が問題になって、事件になった。
ついこの間まで、この様なことが、問題にされることは無かった。ところが、今のマスコミの論調は、すごい。ついに大蔵大臣と事務次官が辞任することになった。でも、現職で逮捕されたのは、ノンキャリアーの金融検査官。あれ?MOF担って、キャリアーの接待係じゃなかったの。

<経済講演会>
1月24日の講演会、参加者は、総勢90名余。講師がびっくりするくらい真剣そのもの。講師の澤上氏は、世界に10社もない最高格付銀行のアジアの元責任者。独立して投資顧問会社を起こし、僅か1年半で運用助言契約残高100億円超。とんでもない人である。「世界的な視野で日本を見ている」が、聴講者の一致した感想。
 澤上氏の様な視点を持った人達が、これから始まる金融ビッグバンの主役である。澤上氏は、難しい話を分かりやすく話してくれる特技の持ち主。参加された方は、これから起こることが、イメージ出来たことと思う。「先んずれば人を制す」である。

<インターネット効果>
 当社のINFORMATIONは、ホームページでも公開している。そのせいか、全国からE−mailとかファクシミリを通じて、本の紹介とか色々お便りを戴く。時折、海外からも戴く。本当に楽しからずやである。どんな方が読んで下さっているのか興味津々。もっともっとお便り戴けるとありがたい。ご意見ご要望も併せてお願いしたい。
 先日の経済講演会もこの様な形での申し込みがあった。千葉、神奈川、東京、静岡、長野と結構広域である。県外の銀行マンも数名見えた。やはりインターネット効果かなと思う。どうでしょうか、読者の皆さん一度メ−ルを戴けませんか。OO県のOOです。だけでも結構ですから。

<Wall Street Journal>


熊さん  「おめぇ、ウォーなんとかってぇ異国の瓦版取ってるんだってな」
八つぁん 「おうよ」
熊さん  「おめぇ、近所の評判になってるぞ。一体全体読めるんけぇ」
八つぁん 「あほぬかせ、読めるかってぇ。読めてたまるか、眺めてんでぇ」
熊さん  「眺めてるってぇ、そんなんで威張るな唐変木」
八つぁん 「るせぇ。眺めてりゃあよう、異国の臭いがプンプンしてくらぁ」
熊さん  「変わった奴だな」
八つぁん 「おらあよ、浦賀でペルリの蒸気船見ちまった。ぶったまげたぁ」
熊さん  「それと瓦版が関係あるのかよ」
八つぁん 「おおありのこんこんちきよ、お上の言うことも、江戸の瓦版も
      信用出来なくなっちまったぁ」
熊さん  「へー、それで異国の瓦版というわけか」
八つぁん 「あたぼうよ」

 と言うわけで、ペルリさんのお国の瓦版を眺めることにした。興味のある方には、購読方法をご紹介したい。

<忙しい>
 「忙しいでしょう」「忙しいですね」「いいな儲かって、私も会計事務所をやりたいよ」「忙しい=儲かる」と正比例するのが、世の中の常識。反比例するのが当事務所の常識。「何故かって? そう皆様御存知の通り」 景気が低迷すると、予期せぬ事がいっぱい起きる。SOSのお呼びが引きも切らず。モテモテ。有り難いことに相談件数が、2倍以上に。
 1月は、元旦を除いて、31日に半日だけ自分の時間がとれた。嬉しくて、温泉に浸かって、マッサージを受けて、寝ちゃった。今の私の時給は、平時の半分以下。でもお役に立てればいい。ありがたいじゃないですか。しかし、一番怖いのが、深夜と朝6時前の電話。そう言う事態にならないように気を付けたいもの。

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知って得するQ&A特別減税

 昨年12月に発表された2兆円の所得税特別減税法案が、「平成10年分所得税の特別減税のための臨時措置法」(以下、特別減税と言う)として成立しました。これにより、平成10年2月1日以降に支給する給与・賞与等から扶養親族の人数に応じた一定額を減税してゆくことになります。この一定額である減税額の計算は簡単ですが、給与事務はかなり煩雑になると予想されます。そこで、今月は特別減税の具体的な処理方法をQ&A方式によりご説明いたします。なお、特別減税の概略につきましては、1月29日発送のUBC速報をあわせてご覧下さい。

Q.給与事務の効率を考え、特別減税額を一括で還付しても良いのですか?

A.今回の特別減税額は「扶養親族の人数に応じた一定額の特別減税額とその本人の年税額とのいずれか少ない金額」が、最終的な減税額となりますので、事前に特別減税額を一括還付し、還付した特別減税額が本来の年税額を上回る事があれば、年末調整時に従業員から不足額を徴収しなければならないケースが生じます。また、本来であれば控除出来ない減税額がある従業員が急に退職してしまい、還付過剰分が戻らないケースなど、一括還付をした事による、不都合が起きる場合があります。この様なケースを避けるためにも一括還付ではなく、2月以降の給与等に対する源泉所得税を上限に順次、特別減税額を控除してください。

Q.納付書を作成する上で年末調整時は、税理士等の報酬に対する源泉所得税も還付額と相殺出来ますが、今回は相殺出来ないのでしょうか?

A.税理士等の報酬に対する源泉所得税と、相殺は出来ません。
また、下記の<納付額参考例>の様に、従業員の中には特別減税控除未済額がある者もいれば、控除が完了し納付額がある者もいます。この従業員間についても相殺ぜずに納付する必要があります。

<納付額参考例>


         (本来の源泉税額)(特別減税額)(特別減税未済額)(納付税額) 
A氏       9,330円  −   18,000円  =  △8,670円      0円
B氏       6,950円  −    18,000円  = △11,050円     0円
C氏      27,410円  −    27,000円  =       0円    410円
D弁護士  12,000円           =       0円    12,000円
                 (納付税額合計)  =  12,410円

Q.従業員のほとんどが数ヶ月に渡り特別減税控除未済額が残ります。この特別減税控除未済額を、どのように管理すればよいですか?

A.税務署から「平成10年分所得税の月次給与特別減税額の各人別控除事績簿」が配布されました。しかし、この用紙では、3ヶ月以上控除未済額があるケースは用紙が複数枚になり、管理が煩雑になってしまいます。そこで、ちょっと源泉徴収簿を工夫して記帳してみて下さい。
下記の<記載参考例>は、記帳方法の一例です。是非参考にして下さい。なお、税務署から配布された用紙は、作成が義務づけられた用紙ではありませんので、各事業所に合った記載方法で管理してもかまいません。

<源泉徴収簿記載参考例>


 この他、退職時の源泉徴収票の作成方法や新入社員の取り扱い等、不明な点がありましたら、事務所へお問い合わせ下さい。

(担当:乙黒智子)

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確定申告について その2

 確定申告の提出期限まであと1ヵ月程となりました。今月は昨年と変わった点や、サラリーマンで確定申告をすれば税金が還付される場合(所得控除)について取り上げます。

主な改正点
 平成9年分からの確定申告について、住宅取得のための借入金のうち、年末残高1,000万円以下の部分に適用される控除率が以下のように改正されました。


サラリーマンの方が確定申告をすることによって、税金が還付される場合

<医療費控除>
 対象となる範囲:本人や家族が支払った医療費。
 対象となる医療費:診療費、入院費、薬代、医療用器具の購入費など。
 医療費控除額の求め方は、原則として次の通りです。
 支払金額−保険等で補てんされる金額(注1)-10万円(注2)=医療費控除(最高200万円)

(注1)主なものとして、健康保険制度などにより支給を受ける療養費、出産育児一時金、高額医療費や損害保険、生保保険契約によって支払われる保険金・給付金などがあります。

(注2)10万円と総所得金額の5%のいずれか少ない金額が引かれますので、総所得金額が200万円未満の方は、総所得金額に5%をかけた金額になります。

例 平成9年に支払った医療費が、家族のものを含め以下のようになりました。


       支払金額合計              30万円
保険等で補てんされた金額   5万円
この場合、30万円−5万円−10万円=15万円となり、15万円が医療費控除として所得から控除され、その方の税率に応じて還付されます。

<雑損控除>
雑損控除は、自然災害や盗難などによって、住宅や家財などに損害を被ったり、災害に関連してやむを得ない支出があった場合に適用できます。ただし、対象になるのは、生活に通常必要な資産となっており、1個又は1組の価額が30万円を超える貴金属、書画、骨董などは対象となりません。災害による損害として、以下のようなものがあります。
 ・地震による家屋、家財の損害
 ・台風による家屋の流失や浸水
 ・雪害、落雷、竜巻などの自然現象による災害
 ・豪雪による家屋の倒壊を防止するための屋根の雪下ろし費用
 ・火災や自動車の飛び込みなどの損害
 ・害虫(白アリなど)の生物の異常発生による損害

控除額は、次のうちいずれか多い金額です。
 @損失の金額 − 総所得金額 × 10%
 A損失の金額のうち災害関連支出の金額 − 5万円

例 平成9年中に豪雪により、家屋の一部が倒壊してしまいました。損失金額などは以下の通りです。

  
  損失の金額                        100万円
  損失の金額のうち住宅の後片付費用 20万円
  総所得金額(給与所得のみ)   500万円
 この場合、@ 100万円−500万円×10%=50万円
      A 20万円−5万円=15万円
          50万円>15万円
 よって50万円が雑損控除となり所得から控除され、その方の税率に応じて税金が還付されます。

 雑損控除の金額がその年の所得金額より多く、赤字になる場合にはその赤字金額を翌年以降3年間、各年の所得金額から順次差し引くことが出来ます。
 *上記いずれのケースでも領収書や証明書などの添付が必要となります。

 以上、改正点や所得控除について取り上げてみました。所得控除を受けるための用件は詳細に定められています。また、この他にもいくつかの所得控除があり、税金が還付される場合があります。該当すると思われる方や、疑問に思ったことがありましたら、担当者までご相談下さい。

(担当:田原・山本和也)

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平成10年度税制改正案

〜自民党税制改正大綱より〜

 自民党の税制調査会が昨年12月16日に発表した平成10年度税制改正大綱では、法人税制と土地税制の改正が大きな話題になっています。これらの改正は企業経営に多大な影響を及ぼしますので、そのポイントになる部分をまとめてみました。
 改正案が決定されますと、4月上旬に公布・施行される予定です。改正案の中には日付が遡って適用される事項もありますので、既に現行法での申告を済ませていても申告をやり直す場合も考えられます。
(これらは改正案のため、決定時には内容、適用時期等が変更される場合がありますのでご注意下さい。)

法人税制

                                              
1.法人税率の引き下げ
  今まで日本の法人課税の実行税率は諸外国と比較して高いとの指摘が
 あり、国際的な競争力を付けるためには法人税率を下げるべきだとの意
 見が出されていました。そのような議論を受けて平成10年4月1日以
 後に開始する事業年度から法人税率が3%下がります。


2.賞与引当金制度の廃止
  翌期の賞与支払いに備えるための賞与引当金制度が廃止されます。た
 だし、現行の損金算入限度額に対して下記の引き当て額をそれぞれ認め、
 段階的に廃止を進める経過措置が検討されています。

  ┌────────┬────────────────────┐  
 │ 平成10年度 │ 現行法による損金算入限度額の6分の5  │  
  ├────────┼────────────────────┤  
 │ 平成11年度 │      〃        6分の4  │  
  ├────────┼────────────────────┤  
 │ 平成12年度 │      〃        6分の3  │  
  ├────────┼────────────────────┤  
 │ 平成13年度 │      〃        6分の2  │  
  ├────────┼────────────────────┤  
 │ 平成14年度 │      〃        6分の1  │  
  └────────┴────────────────────┘  
 ※適用は平成10年4月1日以後に開始する事業年度からとなります。


3.減価償却制度の見直し(個人事業についても該当します)
  決算予測利益が予算を上回るような場合には、設備投資計画を前倒し
 したり、20万円未満の減価償却資産を購入して一括損金経理するなど
 の対策を行う場合があります。今回の減価償却制度の見直し案は、この
 ような決算対策に大きく影響しそうです。
    1新たに取得する建物の償却方法は定額法のみとなります。
  2建物について、耐用年数が概ね10%〜20%程度短縮されます。
   (最長でも50年が限度)
  3購入時に経費処理が可能な資産の取得価額が、10万円未満(現行
   20万円未満)に引き下げられます。つまり、価格が10万円以上
   の資産は一括経費処理が行えません。
  4機械や車両などを購入した年度には、その使用月数にかかわりなく
   年間償却費の2分の1の償却費を計上すること(簡便償却)が選択
   により可能でしたが、この2分の1簡便償却制度が廃止されます。
  5営業権の償却方法を5年間均等償却(現行は任意償却)にする。
 適用は、1と5については平成10年4月1日以後に取得する資産から、
 2〜4については平成10年4月1日以後に開始する事業年度からです。                            


4.交際費の見直し                    
  交際費については資本金の額によって税務上の経費(損金)にできる
 金額の枠が定められています。(資本金1,000万円以下の法人は年400万
 円、資本金1,000万円超5,000万円以下の法人は年300万円、資本金5,000
 万円超の法人は0円) しかしその定額枠内であっても支出した交際費の
 一定割合は損金にすることが出来ません。その割合が10%から20%
 に引き上げられます。

土地税制


1.法人土地重課制度の見直し
  法人の土地等の譲渡益に対する追加課税(土地重課)について、所有
 期間が2年超5年以下の土地譲渡益に対する10%追加課税制度と、所
 有期間が5年超の土地譲渡益に対する5%追加課税制度は、平成10年
 1月1日に遡って、以後平成12年12月31日までの譲渡について適
 用されなくなります。また所有期間2年以下の土地譲渡益に対する15
 %追加課税制度は、平成9年12月31日をもって廃止されます。

              
2.新規取得土地等に係る負債利子の損金不算入制度を廃止
   土地の値上がり期待感から借入れによって土地を購入し、利息を経費
 にすることで節税を行ったことが、あのバブルの原因のひとつでもあり
 ました。そのような土地の仮需要を抑制する目的で設けられたのが「新
 規取得土地等に係る負債利子の損金不算入制度」です。これは、投機目
 的や、利用度が低い土地を購入した場合に、一定の計算方法により算出
 した支払い利息の額を原則4年間は税務上の経費(損金)に出来ず、4
 年経過後に順次損金処理するというものでした。地価高騰を防ぐ目的で
 つくられたこの制度もその役割を終えたとして廃止されます。


3.個人の土地譲渡益課税の税率見直し
   個人が土地などを譲渡して得た利益に対しても、地価抑制の目的で高
 い税率が適用されていましたが、所有期間が5年を超える土地などの譲
 渡については次のように緩和されます。また、改正法が施行されれば、
  遡って平成1年1月1日以後の譲渡について新税率が適用されます。
  ┌─────────────┬──────┬──────┐      
  │ 課税される譲渡益等の区分 │   改正前  │  改正後   │      
  ├─────────────┼──────┼──────┤      
  │    4千万円以下の部分    │  26%   │            │      
  ├─────────────┼──────┤   26%   │      
  │ 4千万円超 6千万円以下 │            │            │      
  │                          │ 32.5% ├──────┤      
  │ 6千万円超 8千万円以下 │            │            │      
  ├─────────────┼──────┤ 32.5% │      
  │     8千万円超の部分   │  39%   │            │      
  └─────────────┴──────┴──────┘      
  ※税率はいずれも所得税と住民税の合計です。
 税制改正案の内、特に企業の決算や経営計画に影響しそうな項目を中心に取り上げました。自社の経営にどう影響するのかご検討下さい。
                        

(担当:乙黒謙一)

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新春経済講演会開催

『金融ビッグ・バンにより日本経済はどう変わるか!』





 平成10年1月24日土曜日、甲府市内のアピオにて、昨年に引き続き新春経済講演会を開催いたしました。講師には、さわかみ投資顧問株式会社 代表取締役 澤上篤人先生をお招きし、前半を講演、後半を質疑応答として午後3時より午後6時まで行いました。今回は、世界観念の中から見た日本の金融ビッグ・バンと世界的に見た日本経済について、前回同様マイクを使わずご自身の声で語られました。質疑応答でも1つ1つの質問に丁寧に答えられ、世界的な経済の流れをつかむことが大切であると語られました。後日、来場されたお客様より「今までと違った視点から考える事を学んだ。」「専門用語を使わないので素人にも解りやすかった。」等、喜びの感想をいただきました。今後も皆様の指針となるような企画をお届けいたします。

(担当:輿石)

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