INFORMATION 98年3月号

目 次


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雑 感
情 報
シリーズ ビッグバン
シリーズ 『社長になろうと思ったとき!』
シリーズ パソコン最前線

雑 感

上 野 茂 樹

<格付け>
 BIG BANもカウントダウンが始まった。4月1日は、もう目の前である。準備万端整えたつもりだが、正直なところ、不安である。国際経済、国際税務、WTO(世界貿易機関)、あるいは国際的金融商品に対する知識が不足しているからかも知れない。もちろんその道の専門家の支援は、取り付けてある。何れにせよ、本番前の緊張の一瞬である。
 その中で、最近は、大蔵省、銀行そして日銀までもが、やり玉に挙がっている。日本が変わろうとしている。良いことだ。後は、実体経済が後押ししてくれる。本来なら、3月末までに金融機関の国際競争体制が整っているはずであった。ところが、思うように進まなかった。報道されている通りである。そこで、「早期是正措置」ということになった。
 Bank for International Settlements(国際決済銀行)の基準に合わせて、自己資本比率を、国際取引銀行は8%、国内取引銀行は4%とすることになった。そこで、金融機関の自己資本比率改善の努力が、始まった。合理化策として不良債権の早期償却、リストラ、給与引き下げ、公的資金の導入等。自助努力と言うべきか。
 これに呼応するかのように、別の問題が浮かび上がってきた。金融機関の取引先企業に対する評価である。金融機関には、バブル崩壊での苦い思い出がある。今の病の原因は、そこにある。もう一度失敗したら、命取りだ。当然、取引先企業に向ける目は厳しくならざるを得ない。金融機関が、取引先企業の格付けを始めたとしても不思議ではない。
 ある銀行の格付けを見ると、「リスクなし」から「事故先」まで、10ランク格付けされている。銀行は、この基準の細目を、公表しないだろう。悪用、即ち、銀行用の決算書が作成される可能性があるからだ。裏を返せば、銀行は、「信頼するに足る決算書」の提出を求めている。それを前提に取引先企業の格付けが行われる。
 この結果、会計事務所も業務品質を問われ、当然格付けされる。中小企業には、法定監査の制度がない。当事務所が、税理士法33条の2の書面添付申告書にこだわり続けている理由を、ご理解戴けるものと思う。粉飾も逆粉飾もない決算書を作成し、継続MASを通じて、経営改善の支援を行う。これが、今後の会計事務所に対する社会の要請かなと考える。
では、中小企業への影響はどうなるだろう。格付けの結果、思わぬ事態が発生することが考えられる。まず、「信頼するに足る決算書」が提出できない企業は、ランク外となる。個人事業は、基本的に法人よりランクが低くなるようだ。評点の内60%が、経営分析数値による格付け。個人事業も、複式簿記を採用、貸借対照表、損益計算書を作成しなければならない。「貸し渋り」を言う前に、やるべき事は、やらなければならない。
 以上、金融機関の格付けに関し、皆様にご承知置き戴きたい点を簡単に書き出してみた。私どもの所属するTKCでも、グル−プを挙げて、この問題に取り組み中。「敵を知り己を知らば百戦危うからず」。自社の格付けツゥ−ルを入手したら、研修会を開こうと思う。

<確定申告>
 確定申告が無事終了。出だし好調。今年は、いける。が、第1週を目標にするも、残念ながらだめ。例年、2月の巡回監査が中旬以降にずれ込んでしまう。法人関与先には、ご迷惑をお掛けすることになる。この場を借りて、改めて、ご協力に感謝すると共に、お詫びを申し上げたい。
 今年は、170通申告書を作成。うち約半数は、年末調整同様、研修会を開き、集団指導で自主申告可能と考える。皆様は、経費の節約になる。当方は、事務の集中を避けることが出来る。会計事務所に応募者の少ない最大の理由が解消し、監督署の指導も無くなる。実現出来ないかなあ。

<資産運用>
 新春講演会で澤上社長からご紹介のあった本が出版された。『「資産運用」のすすめ』(明日香出版社)、2月25日初版発行である。ご紹介が遅れたが、既に店頭でご覧になった方も多いと思う。図解が多いので易しく読める筈。澤上社長の説く、長期運用を再確認されたら良い。

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情報

時代にあった生命保険とは?

<<企業防衛制度 5Rタイプ>>

 昨年の日産生命破綻や先日の東邦生命と金融会社GEキャピタルサービス(米大手電機メーカー、ゼネラル・エレクトリックのグループ会社)による新たな生命保険会社設立。また、本年4月の金融ビッグバンを前に金融機関の貸し渋りや為替自由化による外資の参入等、先行き不透明感がさらに拍車をかけており生命保険業界に対する消費者の目は大変厳しいものとなってきています。
 現在のような経済状況下においてこそ、企業を引っ張る経営者に万一の事があった場合のダメージは企業経営に大きくのしかかってきます。本当の意味での保障の大切さが問われる時ではないでしょうか。そこで、この機会に現在自社で加入されている生命保険(保障)がどの様な内容のものか今一度確認されては如何でしょうか。

<今、経営者に必要な生命保険とは!>
 本来、生命保険は万一の事があったときに残された遺族や会社が困らないために備えることが第一の目的です。また、企業収益力が低下している場合は資金を固定化することを避ける必要があります。つまり、最も少ない掛け金(保険料)で最も大きな保障(保険金)を確実(安全)に確保することを考えなければなりません。
 特に資金繰り改善の為には、積立型の生命保険に加入して高い掛け金を支払い、資金を固定化するよりも、できる限り少ない掛け金で保障を充実させて、その分資金フローを良くすることも財務強化対策の1つです。
 この全てを兼ね備えたのが、以下の「企業防衛制度5Rタイプ」です。

<企業防衛制度5Rタイプ>
 保険契約者を会社、被保険者を役員または従業員、保険金受取人を会社とする定期保険で、役員または従業員に万一の事があった場合に会社に死亡保険金を支払う保険です。支払われた保険金は、遺族への死亡退職金の財源としたり、借入金の返済資金や当座の運転資金にすることが出来ます。


[加 入 例]
┌─────────────────────┐                                                            
│ 保険金額  5,000万円  男性   │                                                            
│ 保険期間    5年          │                                                            
│ 保険料                 │                                                            
│                     │                                                            
│  30歳加入              │                                                            
│                     │                                                            
│   30歳〜35歳・・・11,600円 │                                                            
│   35歳〜40歳・・・13,100円 │                                                            
│                     │                                                            
│  40歳加入              │                                                            
│                     │                                                            
│   40歳〜45歳・・・16,150円 │                                                            
│   45歳〜50歳・・・20,950円 │                                                            
└─────────────────────┘                                                            

[特長]
 @従来の有配当保険と異なり、配当支払を5年ごととし、保険料を従来の保険に比べ 割安(約9割)に設定しています。  A保険料を完全な掛け捨てとすることにより、出来る限り安い保険料で死亡保障を 確保することが出来ます。  B保険金額3,000万円以上の高額な契約に対して高額割引制度が適用されますので、 高額契約の場合は、保険料が更に割安となります。  C保険期間は5年または10年で、以降は最長80歳まで自動的に更新することが出来ます。  D保険料は、全額損金処理できます。

 金融機関の破綻が続く状況で、企業防衛制度の引き受け会社である大同生命相互会社は、国内及び海外の格付機関より、高い格付け評価を取得している経営状況の健全な生命保険会社です。
 安全・有利な生命保険について、一度ご検討されてはいかがでしょうか。

 詳細につきましては、担当者にお申し付け下さい。詳しい資料を持参いたします。

(担当:大同生命 長谷川)

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シリーズ ビッグバン

 シリーズ ビッグバンを始めてから、今回で6回目。今までは金融ビッグバンを中心に取り上げてきましたが、ビッグバンの思想はあらゆる業種を世界標準「グローバル・スタンダード」に近づけることです。そんな中注目されているのが「ISOシリーズ」。今回はこの「ISOシリーズ」について迫って見ようと思います。

ISO って何?
 「ISO」 アイ・エス・オウ。 国際標準化機構(International Organization for Standardization)の英語の略で、国際規格を制度化し普及させるための非政府機関です。製品を製造する企業の、世界的評価基準を求める動きに応えて、求められるレベルと評価の手法のルールづけを目指したものです。
 今回はISO9000シリーズとISO14000シリーズに注目してみたいと思います。

  ISO9000シリーズ
 ISO9000シリーズは、製品などを生産する企業・工場の物づくりに関する生産体制を評価するもので、均質で質的水準の高い製品生産体制を世界的に証明するものです。そして、この生産体制を文書化しマニュアル化することにより、誰がやっても同じ品質の製品を顧客に提供できることになります。つまり、ISO9000シリーズは、製品その物の品質や性能を保証するものではなく、製品生産体制自体を評価する世界基準なのです。

  ISO14000シリーズ
 ISO9000シリーズが生産体制の標準化や規格化を目指すのに対して、ISO14000シリーズは企業の環境保護に対する国際的規格を目指すものです。ISO14000シリーズは、世界的な環境重視の流れから生まれました。会社規模で環境保護のために積極的に取り組んでいる企業であることを証明するものです。

取得には?
 品質保証システム(ISO9000シリーズ)・環境マネジメントシステム(ISO14000シリーズ)は各会社独自の作業工程をマニュアル化し、それがその通り運用されているか、審査登録機関(ISO審査員評価登録センターの審査を受けた審査員により構成され、JAB(財)日本適合性認定協会の認定を受けた機関)により審査されます。その結果、ある水準以上に達していると判断された場合に、認証・登録がなされます。そして取得した企業は、そのシステムが有効に機能、維持されているかどうかを確認するために、6ヶ月に1回、認証(審査登録)機関により定期検査が実施されます。


ISO導入にあたって
  1.取得までの必要期間・・・平均して1年はかかると言われています。
      企業の今までの生産体制や人材にもよりますが、6ヶ月から2年位の
      期間が必要となります。
 2.コストについて・・・審査登録機関に支払う申請料や審査料だけで、
      約200〜350万円ほどかかります。また、ISOの規格は読んだ
      だけではなかなか理解しきれないため、外部のコンサルタントに依頼
      するケースが多いようです。
      全部自力でやるより効率は良いですが、多額の費用がかかります。
 3.システム作りについて・・・取得費用圧縮のため、大企業のシステム
      をそのまま導入し、運用しきれないという場合や細部にこだわりすぎ
      たシステムを作り、融通性がもてなくなる場合がありますので注意す
      る必要があります。

ISOのメリット
  1.企業の信用度が高まり、取引上の看板となる。
 2.環境や品質管理に対する経営者の意思(経営方針)を業務の仕組みに
      反映しそれを全員に徹底できる。
 3.品質・コスト・納期・安全などの面で、業務の標準化ができる。
     (ISO9000シリーズ)
 4.企業イメージのアップにつながる。(ISO14000シリーズ)
  5.業務の改善が継続的にできる。

 ISOは、今や世界の110カ国を超える国に導入され活用されています。ここ数年、日本の企業も世界標準「グローバルスタンダード」に合致させるため、ISOの取得はブームとなっています。しかし、ISOの取得が問題なのではなく、そのシステムをいかに運用して、経営にどう生かすかが問題になってくるのでしょう。

(担当:乙黒・大森)

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シリーズ 『社長になろうと思ったとき!』

第20回 決算を迎えて


 いよいよ、友達の会社も決算が近づいてきたようです。今回は先輩が決算を
迎える友達の会社の様子を見に来ました。

友達「いらっしゃいませ先輩。何かお探しですか。」
先輩「いやいや、そうじゃないよ。君の会社もあと2ヶ月で決算だろ。準備は
      順調かと思って見に来たんだよ。」
友達「準備・・・?決算は会社の1年間の集計をするだけじゃないのですか?」
先輩「やっぱりか。じゃあ、詳しく教えるとするか。」
┌─決算────────────────────────────┐
│毎日活動している会社を1年単位で区切り、経営成績や財務状態を明│
│らかにする手続きです。つまり、1年間の会社の総まとめです。  │
└───────────────────────────────┘
友達「なるほど、総まとめですね。我が社では、決算業務は経理担当者に任せて
      ありますから安心ですよ。」
先輩「それじゃダメだよ。説明したように決算は会社経営にとって重要な意味が
      あるんだ。だから、経理担当者任せにしてはいけないんだぞ。」
友達「すみません。しかし、社長としては何をしたらよいのですか?」
先輩「社長自身が決算前に行うこととして次のようなことがあるんだ。」

┌─社長が事前にやるべき事───────────────────┐
│・より正確な数字を把握しておく〜売上や経費、利益などの数字を日│
│ 頃から把握しておくことは重要ですが、決算にあたっては、より正│
│ 確な数字をつかんでおくことが必要です。           │
│・決算方針をきちっと決定する〜税法など法律の範囲内で、合理的に│
│ 利益を圧縮したり、利益を確保することが可能です。そこで、来期│
│ 以降の計画もにらみ、今期の決算までに行わなければならない事を│
│ 考えておくことが大事です。                 │
└───────────────────────────────┘
先輩「今、説明したことを踏まえ次のようなステップで決算を迎えてみたらどう
      だい。」

┌─決算までのステップ  ────────────────────┐
│・ステップ1〜現状の認識                   │
│ 期首から現在までの業績が実際どうなっているかを把握します。 │
│・ステップ2〜未経過月の業績予測               │
│ 現在までの実績を踏まえ、決算期末までの未経過月について予測を│
│ します。この時、売上や利益、経費などいろいろな項目についてシ│
│ ュミレーションを行います。                 │
│・ステップ3〜決算対策の検討                 │
│ 予測した数字をもとに決算方針・対策を検討します。例えば、予測│
│ 数字をもとに利益を圧縮するとか、利益を確保するなど方針を決め│
│ そのためにはどのような対策をとるか検討します。       │
└───────────────────────────────┘
友達「なるほど。早速経理担当者と相談してみます。それから、合法的であれば
      利益は変動させることが出来るという事ですが、どのような事ができるの
      ですか?」
先輩「代表的な事として、利益の圧縮の方法は『経費として計上できる各種引当
      金の設定』(現在、国会で廃止や見直しを検討中)『特定の資産を購入し
      た場合の特別償却』『少額減価償却資産の購入』『修繕等の前倒し』等が
      あるんだ。一方、利益確保の方法としては『含み資産の処分』『交際費の
      削減』『家賃の値下げ交渉』等があるんだ。それから、作業的な準備とし
      て『棚卸しの実施』『売掛金の残高確認』『預金や借入金の残高証明の入
      手』『負債の確認』等もあるんだけど、この点は経理担当者に任せてもか
      まわないよ。」
友達「なるほど、わかりました。早速、決算方針を決めたいと思います。」

 決算を何のためにするのかという目的意識を持ち、方針をしっかりと決めましょう。

(担当:山本大吾)

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シリーズ パソコン最前線

個人情報がインターネット上で売買される!

 今年の1月28日人材派遣大手のテンプスタッフから登録女性9万人もの個人情報データが流出し、インターネット上で売買されていたことが発覚しました。これは、同社の情報システムを開発・運用していた外部システム開発会社の男性社員による犯行と判明しました。
 また、過去にも「貸金業者間の個人信用情報を交換する全国信用情報センター連合会から、貸金業者を装った者により6年間で85万人もの個人情報が引き出され第三者に転売されていた事件」や「クレジット業界の信用情報機関であるシー・アイ・シーの社員が、4年間で約1000件の個人情報を債権回収業者に流していた事件」等が起こっています。
 この様な事件は、契約違反、詐欺、規則違反としての罪は問われますが、「個人情報を漏らした事」については、罪を問われません。なぜなら、民間企業が保有する個人情報の取り扱いについて定めた法律が日本にはないからです。さらに、個人には、自分の情報がどの様に使われているか、企業に開示請求する権利は法的にありませんし、たとえ間違った情報であっても訂正を請求する権利さえありません。現在、通産省と大蔵省で、この様な事件に対する法改正の準備をしているようです。ガイドラインという形で発表されましたが、法律としては成立していません。通産省と大蔵省が動き出したのには、相次ぐ情報流出事件の他にも理由があります。それは、EU(欧州連合)が電子化された他国の個人情報保護に厳しい対応を示してきたからなのです。これは、98年10月までにEU加盟国と同等水準の個人情報保護策が講じられていない第三国に対しては、個人情報の交換に応じないとの指令によるものです。これによってどの様な影響があるのでしょうか。例えば、「日本で発行されたクレジットカードはEU加盟国内では使用できない。」ということがあります。これは、日本とEU加盟国間での個人情報交換ができないとなれば、日本人観光客がEU加盟国内でクレジットカードを使おうとしても、ネットワークでつながれている個人与信状況照会がEU加盟国内からはできなくなり、確実な販売金の回収ができなくなる為、販売店側も日本人観光客にクレジットカードを使用させなくなります。
 現在のコンピュータ社会の中では、光ディスクやネットワークを使うことにより大量の情報を簡単に運ぶことができます。個人情報の管理も世界標準の時代に入り、日本の個人情報の扱いに関する世界標準化が急がれます。

これからは自分で発信する情報をコントロールすることが必要

 子供の進学時期に塾などから案内が届いたり、何かの販売に関するダイレクトメールなどが届いたことがありませんか。自分に心当たりのある所からの物でしたら、驚きはしませんが、全く知らない所から届いた場合は、びっくりすることがあります。この様な場合、「名簿屋」と呼ばれる個人情報リストを販売する専門業者から住所等を入手してダイレクトメールを発送していることがあります。インターネット上でも全く知らない人から電子メールが送られてきたり、最近では自分の個人情報があるホームページに掲載されていたというような個人情報漏洩事件が発生しています。ちょっと前からインターネット上でクレジットカードを使った買い物は、カード番号などを盗まれる可能性があることは言われていましたが、最近は色々な対策が講じられています。現在インターネット上でショッピングができる所は約7500。そのうちクレジットカードが使用できる所は約840ヶ所あり、その7割が何らかのカード番号漏洩防止策を講じています。しかしながら、3割はカード番号漏洩防止策を講じていません。インターネットなど新しいメディアの中で個人情報の漏洩を防ぐには自分自身で安全かどうかを確認し、個人情報を発信する場合、本当に発信して良いのか判断していかなければなりません。(インターネット上の細かい安全確認方法等については輿石までお問い合わせ下さい。)

(担当:輿石)

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