INFORMATION 98年4月号

目 次


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雑 感
情 報
シリーズ ビッグバン
シリーズ 『社長になろうと思ったとき!』
FX2導入企業紹介

雑 感

上 野 茂 樹

<BIG BANG>

 いよいよ始まりましたね、BIG BANGが。新聞を読む度に目につくのが、外貨預金・外貨両替・外資系金融機関の台頭等、予想通りの記事。一方、何とも怖いのは、赤字決算や倒産のニュ−ス。1千億円単位の赤字ともなれば、如何に大手とはいえ、簡単に穴埋めできる数字ではない。
 今まで売掛金とか、受取手形とか、貸付金と言った形で長期滞留あるいは不良債権を隠していた。が、もはや限界にきてしまった。しかも、赤字決算発表後に、必ず続く言葉が「リストラ」。失業率が高くなれば、消費は落ち込む。経済は縮小。悪循環になってしまう。と悲観的に見るべきか。
 あるいは、成り行き任せだったら、体が腐って死んでしまったはず。BIG BANGというメスを入れることにより、日本企業の膿を出しきることが出来る。そのため一時的には、絶対安静が必要だが、やがて日本経済は回復する。と楽観的に見るべきか、迷ってしまう。
 日本経済再生のシナリオは、BIG BANGが動き出した今、それに委ねるしかない。しかし、日本企業の弱った体にメスを入れるのは、死と隣り合わせ。日本経済は立ち直るも、日本企業の屍累々と言うことにもなりかねない。もちろん、全ての企業に、この様な悲惨な予測をする必要があるわけではない。
 国際競争に晒されてきた企業は、強い。製造業は、希望が持てそうだ。保護行政に守られた業種は、弱い。金融関係が、どう変わるのかは、特に興味深い。何れにせよ、日本経済の救済策は、財政出動というカンフル剤を打ちながら、インフレ政策を強力に押し進めるしかない。
ここ三年が中小企業にとっての正念場。私の望みは、関与先が一件たりとも脱落することなく、この大きなうねりを乗り切ってくれることである。

<真に受ける>

 「てめ−、俺を騙しやがったな」
突然の、喧嘩腰の電話にキョトン。よくよく事情を聞いてみると、ちょうど確定申告のシ−ズン。同業者の無尽に出たところ、脱税の自慢話に花が咲いたらしい。真面目に申告をするのは、馬鹿のやることだ。と、相当コケにされたらしい。挙げ句の果てに、そんな馬鹿な指導をする事務所なんか止めてしまえ。と、なったらしい。
 「今まで俺を騙して納めさせた税金を返せ」
 「裁判所へ訴えるど。てめ−の事務所なんか潰してやる」
同業者の自慢話を真に受けてのクレ−ム。まあ威勢のいいこと。この手の御仁は、すぐカ−ッとなって、前後の見境がつかなくなる。しかも、聞く耳は、持たない。早速、お引き取り願ったが、正直言ってがっかり。
 遡ること半年前。同じ御仁からの電話。
 「融資を申し込んだらね、決算書を見て、ああ上野会計ですね」
 「個人事業も、こうでなきゃあって褒められちゃった」
 「融資もすぐ実行になったし、真面目が一番だよ」
素直に喜んでいたのに。その豹変ぶりに唖然。私の頭は、混乱の極み。
 仕事が思うように取れない。見積もりも厳しくなる一方。いらいらの連続。疲れきって善悪の判断すらつかない経営者も出現。ただ当たり散らしたかっただけ。善意に解釈するとこうなる。しかし、言われた方は、気分が悪い。人の話を真に受けて、言いがかりを付けるようでは、経営者として失格。あそこも、もう終わりだね。と言われないよう冷静に対処すべき。 嘘のような話。あったんですな。初めての経験。笑っちゃうでしょ。

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情 報

平成10年度税制改正

 〜少額減価償却資産〜

 インフォメーション98年2月号でお知らせしました平成10年度税制改正案については、皆様関心を寄せているのではないでしょうか。今回は、いくつかある改正点の中から今までにない処理となる"少額減価償却資産"の取り扱いについて説明していきたいと思います。

20万円基準から10万円基準へ引き下げ

 法人や個人が購入した減価償却資産は、資産として計上し各耐用年数に応じて毎期一定額を経費に算入することになっています。しかし、20万円未満の資産については、購入時に全額を経費に算入してもよいという規定があります。これが少額減価償却資産の規定ですが、この少額という基準が20万円未満から10万円未満に引き下げられることになりました。
 この改正は、平成10年4月1日以後に開始する事業年度から適用されます。例えば4月決算法人では、平成10年5月1日に開始する事業年度から適用されることになります。
 注:個人事業の場合、決算日は平成10年12月31日となりますので、この基準が適用されるのは、平成11年1月1日以降となります。

  一括3年償却法

 今回の改正では少額基準の引き下げに合わせて、10万円以上20万円未満の資産には"一括3年償却法"という償却方法が新たに認められることになりました。今まで20万円以上の資産は、固定資産台帳に記載して個別に管理していましたが、10万円以上20万円未満の資産については、従来の個別に管理する方法と"一括3年償却法"のいずれかを選択することができます。
この"一括3年償却法"の特徴は、以下の通りです。


(1)個々の資産ごとに減価償却計算をするのではなく、期中に取得した
  少額減価償却資産の取得価額を合計して3年間で均等償却できます。
(2)残存価額は0円ですので、100%償却することができます。
(3)取得年度分ごとに一括して3年間で償却するため、期中に取得した
  からといって月数按分は不要です。
(4)3年の償却期間中にその資産を廃棄しても除却処理は出来ません。

10万円以上20万円未満資産の費用化イメージ

 では具体的に少額減価償却資産がどのように費用化されるのかを見ていくことにします。

 平成10年5月1日に開始する事業年度(平成10年度)に購入した10万円以上20万円未満の資産の合計額を3分割し、平成10年度にその3分の1部分(上図の10@の部分)を経費として算入します。平成11年度に10A、平成12年度に10Bの部分をそれぞれ経費として算入します。つまり、10万円以上20万円未満となる資産の購入金額合計を当期を含む3年間で償却していくことになります。各年度の購入金額合計も同様に償却していきます。

 今回は税制改正点のうち、少額減価償却資産の取り扱いについて取り上げましたが、その他にも改正項目はいくつかあります。詳しい内容についてはインフォメーション98年5月号にてお知らせいたします。
(この税制改正案は、平成10年4月6日現在国会を通過していないため、決定時には内容等が変更される場合もありますのでご注意下さい。)

(担当:田原)

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シリーズ ビッグバン

 4月1日より、いよいよ日本版ビッグバンが動き出しました。金融制度の抜本的改革を柱に掲げ、日本は今世界標準への道を進もうと努力しています。
 そのような動きの中で、前回のシリーズビッグバンでは、「ISO」の概略について取り上げました。今回は、ISO9000シリーズについて、もう少し掘り下げてみようと思います。

おさらい ISO9000シリーズ

 ISO9000シリーズは、製品などを生産する企業・工場の物づくりに関する生産体制を評価するもので、均質で質的水準の高い生産体制であることを世界的に証明するものです。製品そのものの品質や性能を保証するものではなく、生産体制自体を評価する世界基準です。

ISO9000シリーズの種類

 ISO9000シリーズと呼ばれる規格は、ISO9000〜9004から成り立っています。この中で認証取得のための要求事項が書かれているのはISO9001〜9003の3つの規格です。ISO9000は「品質保証の補足事項」(9000-1〜9000-4の4つで構成されている)、また、ISO9004は「品質管理の参考書」(9004-1〜9004-7の7つで構成されている)と呼ばれ、認証取得について直接関係ありませんが、ISO9001〜9003を理解するために必要な規格です。その他に認証取得の参考となるものに品質保証用語を定義解説したISO8402という規格や認証機関が監査を行うための手引書としてISO10011シリーズがあります。

ISO9001,ISO9002,ISO9003の規格範囲

 ISO9000シリーズは「品質システム」の規格です。品質システムは、買う人の立場に立って、製品が安心して購入できるかどうかをオープンにするという考え方です。このためISO9000シリーズで要求されることは、1.品質についての方針を定め 2.品質に関する責任と権限を明確にし 3.実現するための品質システムを品質マニュアルの形に文書化し 4.間違いなく実行していることを 5.記録することにより証明し 6.顧客の要求する品質を確保していることをいつでも開示できるようにすることとなります。

 ISO9001、ISO9002、ISO9003はいずれも認証取得のための要求事項であり、認証を受ける規格名です。それぞれの規格の違いは上記の図のように対象とする範囲だけになり質的な差はありません。

ISO9000シリーズ取得後

 ISO9000シリーズは認証を取得すれば終わりというものではありません。品質システムを維持していくことが重要です。そのために品質マニュアルの更新や是正が必要となり、おおよそ6ヶ月ごとに審査登録機関によって定期監査も行われます。この定期監査で不適合が発見されると登録の取り消しといった事態もあります。ISO9000シリーズを取得し維持していく事は、高い生産体制品質を維持し続けながら商品を提供し続けられる企業として世界的な信用力を持つのです。

 県内でも、大手の建設業などで取得が始まるなど「世界標準」の波は確実に押し寄せています。この機会に自社の品質管理を見直してみてはいかがでしょうか。

(担当:乙黒・大森)

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シリーズ 『社長になろうと思ったとき!』

第21回 役員の任期と変更登記


 前回、先輩のアドバイスを受けた友達の会社は、無事に決算が終了した
ようです。新しい期を迎えて友達が先輩の自宅にやってきました。

友達「こんにちは。我が社の決算も無事に終了しました。先輩の様々なア
   ドバイスのおかげでなんとか利益も計上することが出来ました。」
先輩「それは良かった。君の経営力で利益を出せたんだよ。来期も今期以
   上に頑張らなきゃな。ところで今日はどうしたんだい?」
友達「あのー、役員の任期は何年でしたっけ?」  
先輩「おいおい。会社を設立するときに教えたじゃないか、しょうがない
   ヤツだな。いい機会だから復習をするか。」

┌─役員の任期─────────────────────────┐
│株式会社・・・取締役は2年、監査役は3年。          │
│有限会社・・・定款で定めていなければ関係ありません。     │
└───────────────────────────────┘

友達「そうでした。では、任期満了となった時はどうすればよいのですか?」
先輩「じゃあ、説明するよ。」

┌─役員変更登記────────────────────────┐
│株式会社の場合、任期満了に伴う役員変更登記を必ず行わなければな│
│りません。もし、この役員変更登記を怠ってしまうと、1年につき数│
│万円の罰金が科せられます。また、5年以上放っておいた場合、商法│
│上解散とみなされる事もあります。一方、有限会社の場合、定款で定│
│めていなければ役員に任期を設ける必要はなく、当然、役員変更登記│
│の必要もありません。                     │
└───────────────────────────────┘

先輩「株式会社は取締役が2年、監査役が3年の任期だから変更登記を別
   々の年に行う場合があるんだ。そのため、決算終了後の株主総会で
   は毎回のように役員の改選事項を盛り込まなければならないんだ。」
友達「わかりました。では、任期の途中で辞任や退任した場合等はどのよ
   うにすればいいのですか?」
先輩「あり得ることだね。原則は取締役も監査役も同じなんだ。じゃあ、
   今回は、監査役が辞任した場合を説明するね。」

┌─任期途中での監査役の辞任──────────────────┐
│監査役の任期を短縮したり延長する事はできません。任期中にやむを│
│得ず辞任又は退任となる場合には、後任の監査役を選任しなければな│
│りません。この場合、後任の監査役の任期は定款に特別の定めがない│
│限りは原則通り就任した時から3年となります。また、監査役が複数│
│名いるような会社の場合でも、そのうち1名が任期の途中で退任し後│
│任の監査役が選ばれた場合の任期は、その時点から3年となります。│
│※辞任の場合で商法や定款に定められた取締役や監査役の人数を欠く│
│  時は後任者が就任するまで辞任による変更登記はできません。  │
└───────────────────────────────┘

友達「そうしますと、数名の監査役がいる会社では他の監査役の任期とズ
   レが生じるじゃないですか。」
先輩「その通りだ。そこで商法では、複数名の監査役がいる場合、定款に
   定めていれば、後任の監査役は先任の監査役の補欠として、任期も
   3年という期間を短縮し、他の監査役の期間に合わせることを認め
   ているんだよ。」
友達「一回の株主総会でスムーズに監査役の改選を行うことが可能なわけ
   ですね。では、我が社のように監査役が1名の場合でも定款に今の
   説明のことを記載すれば後任の監査役は前任の監査役の任期を引き
   継げるのですか?」
先輩「それが違うんだ。登記実務では監査役が1名しかいない場合、後任
   の監査役は補欠の監査役にあたらないという事になっているんだ。
   商法で任期の短縮を認めているのは複数の監査役の任期を一致させ、
      手続きを簡素にするためなんだ。この考え方は、監査役が複数名い
   る会社でもその全員が任期の途中で退任した時は同じだから注意し
   ろよ。」
友達「ありがとうございました。」

 決算が終わったからといっても安心は禁物です。議事録を作成し、役員
変更登記などを忘れずに行いましょう。

(担当:山本大吾)

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FX2 導入企業紹介

☆導入した感想・・・

 私どもの会社は、請求書や領収書の数が毎月最低200枚近くあります。以前は、それを手書きの会計伝票で処理していましたので、実際のところ間違いも多く、経理処理にかなりの時間を掛けていました。
 それが「FX2」を導入した事によって、信じられないくらいの速さと正確さで処理できるようになりました。手書きの頃は、1ヶ月分の伝票の出来上がりが翌々月以降になってしまいましたが、今では翌月の10日前後には終わるようになりました。

☆現在の活用方法・・・

 現在はFX2以外にもロータス1−2−3(表計算ソフト)を使って、合計請求書の印刷もしています。手書きの頃よりも見栄え良く、計算間違いもない表計算ソフトを利用するようになってお客さんからの評判も良くなりました。
 私のように、家庭の事と会社の事を両方やらなくてはならないような忙しい立場の人は、パソコンを有効に利用して効率的に仕事をこなす事が一番だと思います。「FX2」はそんな主婦の味方です。

<<有限会社依田水産  経理担当者 依田啓子>>

☆導入した感想・・・

 パソコンを入れ替えるにあたり、FX2のWindows版にバージョンアップしました。まだ使い始めたばかりですが、以前のFX2に比べて、入力済みの伝票確認や預金等の残高確認が素早く行えるようになる等、画面展開が良くなり、入力時間の短縮につながっています。
 また、今までは、過去のメッキ単価を探すのに大変苦労をしていたのですが、パソコンが新しくなると決まった時に上野会計事務所の輿石さんに相談したところ、エクセルを使えば簡単に出来るという事でしたので、単価表作成にチャレンジしました。得意先からの発注書は番号と品名で表示されてくるため、それらの過去のメッキ単価を調べなければなりません。これまでの単価表は品物の名前をアイウエオ順でノートに整理していました。例えば「カギ」だったら“カ”の所を探します。最初は数も少なく、すぐに探せたのですが、だんだん数が増え始め、「カギ」だけでも何百種類になり大変な作業になっていました。さらに取引先も増え、この作業に毎日時間が掛かりすぎて憂鬱になっていたのですが、エクセルで単価表を作ってからは番号を入力するだけで簡単に品名と単価が見つけられ、さらに数量を入力すれば納品書の合計金額まで計算できます。今では、過去のメッキ単価の確認と納品金額の計算までの事務がとても楽になり、本当に良かったと思っています。

<<メタルコート株式会社  経理担当 渡辺小枝子>>

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